イギリスに関しては、複雑です。正直、大学や分野、希望研究室の教授の財政状況によるので一概にまとめられないと思います。本記事では「自国で奨学金を獲得」、「大学の奨学金付プログラム」、「教授がお金を持っている場合」の3パターンに分け述べたいと思います。
2.2.1 自国で奨学金獲得
私が受験を考えていたオックスフォード大学とUniversity College London (UCL) の研究室の場合はこのパターンでした。博士期間は3年間です。この場合、合格に必要なものは
「奨学金獲得 > コネクション > 研究実績 = 推薦状 > Statement of Purpose, GPA > IELTS」
という印象でした。私はインターン中にオックスフォードとUCLの研究室訪問を行い、受験の年(2020年)の5月頃に具体的な研究計画の提案をしていて、「ぜひその研究をやりたい、来て欲しい」と言われていました。しかしながら、奨学金の獲得が条件でした。なぜならばInternational studentsに対しては学費や生活費の全額支援が難しいケースが多い*1からです。また、自費で賄える余裕があったとしても合格が難しいと言われているため、大学側が自国で奨学金を獲得できるかどうかを学生の能力判断の指標としているのかもしれません。
自国で奨学金を獲得してくる場合は、特に締切等もなくいつでも出願できるそうでした。ですので、私はJASSO海外大学院奨学金から合格を頂いた2021年3月に再度コンタクトを取りました。奨学金獲得のメールをした当日にZoomミーティングを早速行ったところ、第一志望で出願するのであれば次週にすぐ面接 (他の教授と行う正式なもの) を設定すると言われ、奨学金獲得後の話の進む早さに驚きました。結局、カリフォルニア大学バークレー校に進学する事にしたので出願しなかったのですが、教授からは「勿論100%の約束はできないけど、問題なく受かるだろう」と言われていたので奨学金獲得が何よりのポイントだったようです。
2.2.2 大学の奨学金付プログラム
私が出願したプログラムに関しては、学部ごとの奨学金付プログラムもあることにはあります。というのも、以前はこれらのプログラムはEU圏内の学生しか出願資格がありませんでした。EUを離脱した事により一応日本からでも申込できるようにはなりましたが、「international studentsが合格することはほぼ無理だろう」と教授から言われました。そして私もダメもとで出願してみましたが見事に書類で落とされました。
ただ、これも学科や大学によりさまざまかもしれないのでぜひ出願先教授に確認してみてください。
2.2.3 教授がお金を持っている場合
研究テーマについて柔軟に考えている方には,お金を持っている先生を探し出願する方法もあります。例えば、FindAPhDなどのサイトではプロジェクトベースで募集している場合があります。教授が募集したタイミングが全てだと思うので、こちらはかなり運によるかなと感じます。志望先研究室の教授がinternational student用にも出せるお金を持っている場合もあるので、聞いてみてください。