これからアメリカの大学院への出願を考えている大学生の方々にアドバイスがあるとすれば以下のようになると思います。
奨学金は積極的に獲りに行く
奨学金があるのないのとでは、志望先の教授に連絡した時の反応が違ってきます。私の場合1校、「奨学金が確保できたら合格出せる」と言われた学校があったのですが、結局取れなかったので悔しかったです。個人的に感じた出願書類の影響度は以下です。
推薦状 = 研究実績 > 奨学金の有無 > 志望理由書(Statement of Purpose)= コネクション > GPA >> GRE
なので、奨学金がなくても十分合格はできますが、奨学金があった方が精神衛生上楽になると思います。
一校合格すれば上々
アメリカでの大学院出願は(主に研究室で雇用される場合)、半分就活みたいなところがあって、合格した数ではなくて、教授と出願者がお互いに「一緒に働きたいな」とマッチングできるかどうかがより重要です。なので、皆さんの受験プレッシャーが辛い時は「1校受かればいいや」というくらい気楽になっていいと思います。
とりあえず教授にメールを送ってみる
色々な受験記で「志望先の教授に連絡してコネクションを作ろう!」という話がありますが、中には「何書いたらいいかわからないし、私行動力お化けじゃないし……。」と思う方もいるかもしれません。そんな時はとりあえず「来年学生取る予定あるか、自分の在学中に移籍・引退の可能性がないか」「アメリカ国籍を持っていない留学生でもプロジェクトに携われるか*3」くらいの内容で始めると、段々心理的な抵抗が減ってくると思います。そして「今度学会発表するから興味あったらリンクしたプレゼン見てください」みたいな内容も、その教授がその学会に参加する場合に有効です。
他の進路も考えてOK
もし出願準備中、「海外大学院に合格できなかったらお終いだ。」というように思い詰め始めたら、一歩下がって他の進路を考えるのもいいと思います。海外大学院に行くから優秀だとかアメリカに行けば幸せになれるとかそういう話ではなく、あくまで数ある選択肢の中の一つとして捉えた方が、心が軽くなるのではないかと思います。私自身、大学院進学は「移動時間に縛られない社会」という夢を実現する為に現状で考えられる一番いい手段であって、将来的に修士だけ取って卒業するのか博士までやるのかは今後大学院で探っていくつもりです。とは言え、こんな事を言っていても数年後結局コンサルとかマグロ漁、蒔絵職人とか、全然今の夢に関係ないことに目覚めているかもしれないので、柔軟に生きていけたらと思います。
そしてもし、この記事を読んでいる中に現在高校生でアメリカの大学院に行きたい方がいたら、
アメリカの大学学部への正規留学を検討する
最近では日本国内のプログラムでも大学2年や3年からSTEM関係の研究ができる学校が増えてきましたが未だに少数です。大学院受験に備えて研究経験を積む為に、大学1、2年から研究できることが多いアメリカの大学に学部から正規留学を検討するのも一つの作戦かと思います。
最後に、海外大学院出願はマラソンと似て数年単位の長期戦です。なので根詰めすぎると途中でばててしまいますし一生に一度の大学生活ですので、目一杯楽しみながら勉強や研究に励んで行けば精神的に余裕が持てるのではないかと思います。そして目標はどれだけ大きくても誰も文句言わないので、でっかい夢を見つつ頑張っていければいいのではないかと思います。後は、既に大学院出願を経験した先人達に恐れず思いっきり手伝ってもらいましょう。私に質問、相談などございましたら、XPLANEのSlackのDMかmyuasa2 (at) Illinois (dot) eduに連絡してもらえれば幸いです。
(個人ブログの方で、もっと細かい大学院受験の話やアメリカでの大学受験の話を今後していく予定なのでもしご興味があればご覧ください。→ https://miki-yuasa.github.io/blog/ )